◆ セブ島編  人々の暮らし フィリピンの文化◆ 


【 アジアで唯一のキリスト教の国 】

   

全人口の90%以上がキリスト教徒という、アジアで唯一のキリスト教国家です。キリスト教は14世紀にスペインの侵攻・統治により布教されたため、ローマ・カ トリック派がほとんどを占め、プロテスタント系は少数です。
 
   
 
又、ビサヤ地方でも南部のミンダナオなどでは、もともとイスラム色の強い生活 をしていましたので、今でも根強くイスラム教を信仰している人々も多く、中に はスペイン支配前のイスラム国家に戻したいという集団(アブ・サヤフやMNLF等)もいて、たびたび武力抗争も行われてしまっています。


                

【 マレー系の人々 】
 
先住民族が今でも少数存在していますが、全人口の約95%をマレー系の人達が占めています。1300年以降貿易が盛んになるにつれ、その中継地の要所として栄えたため、中国やインド・インドネシアといったさまざまな人種が混在するようになり、スペインやアメリカの統治もあったので、スペイン系やアメリカ系の人も多々見られます。


              

【 気候 】

熱帯地域に属し、年間の平均気温は26℃前後になります。雨季(6〜11月)と乾季(12〜5月)があり、日本でいう真夏に当たるのは3〜5月です。この時期は日本の8月と変わらない感じです。雨季はかなり長く続きますが、日本の梅雨のように毎日雨が続くというものではなく断続的に降るといったような感じです。

11月から2月ぐらいまでは昼間の気温は上がりますが、朝晩の気温はだいぶ下がり、日本の初秋のような感じもしますが、どの時期でも海水浴は可能です。


               


【 言葉 】

公用語はタガログ語と英語です。アメリカ統治の影響もあり、小学校低学年より英語を学び始め、英語以外の授業も英語で行われることもあるため、ほぼ全国で英語が通じます。役所での手続きや公共な場所での説明・デパート等のアナウンスはほとんど英語です。

日常生活の会話では各地域の言葉で話します。ビサヤ語・イロカノ語・パンパンガ語など数十種類の言語が存在しますが、セブの日常生活で使われる言語は、ビサヤ語です。
 


              


【 服装 】

男性は下はジーンズ、上はTシャツやポロシャツ・襟付きシャツが多く、パリッとした物を着こなします。女性も男性とほぼ同じようなスタイルが多く、履物も、ちょっとその辺ではサンダルですが、出かけるときは靴下とスニーカーや革靴を履く事が多いです。

頭髪も男性はおおむねショートカットで耳の周りは短く刈り上げ、上の方も適当な長さにカットしてあります。お洒落する時はジェルのような整髪剤で櫛目を入れてピッタリと撫で付けるといったスタイルが好まれるようです。女性もストレートでボリュームを出さずにいる方が好まれるようで、清潔感があり、さっぱりとした装いを好む様です。
 



【 学校 】
フィリピンでは6月が始業で3月が終業となります。4〜5月が日本で言う夏休みになります。東南アジアの国には多いのですが、小学校は日本の様に朝から夕方まで1日というスタイルではなく、学校の数が足りないことと、子供の労力が家庭で必要という理由もあるかと思われ、朝から昼までと、昼から夕方までという二交代制、場合によっては更に、夕方から夜間の三交代制をとる場合もあります。

学制は、エレメンタリースクール(小学校)が6年制、その次のハイスクール(日本の感覚で言うと旧制中学校)が4年制、ハイスクール卒業後は、カレッジ(大学)となり、学部学科による差異はあるが、基本は4年制となり、6−4−4制です。義務教育は小学校6年までですが、その実、小学校すら卒業していない人々が、全体の50%近くを占めていると推定されます。



                    


【 治安 】

治安に関しましては、日本という国がほとんど他国と比較にならないほど安全ですのでその中で生活をしているわたし達にはこれが普通になってしまっています。が、これはフィリピンに限らず、自分の身の安全は、自ら守ったりお金で買うものという考えが世界の
常識です。

フィリピンの治安は、マニラ首都圏、イスラム原理主義者による紛争の多いミンダナオ地方の印象によって、全体的に治安が悪いと捉えられる向きが多いようですが、セブ州の犯罪発生率は、そうした地域に比べると格段に低く抑えられ、州都セブ市の治安状態も、ほぼ香港並みの状態にあると言われています。

が、基本的に日本程の安全性が確保されている訳ではないので、銀行はもちろんの事、ショッピングモールや街のコンビニエンス・ストアーなどでも、入り口には必ず警備員(ガード)が銃を携行しています。これらのお店に入る際のボディ・チェックや荷物のチェックにいちいち驚いていては、フィリピンでは生活はできません。

だからと言って、いつどんな時間にどんな所でも危険というわけではありません。時間と場所を考え、華美な服装・装飾をしなければ、日本とさしてかわらない感じで外も歩けます。



              


【 家屋と家族 】

フィリピンの家屋は、それこそピンからキリまで多種多様にあります。経済的に恵まれている人は治安の事も考えて、入り口にはガードのいる、塀で囲まれたエリアに4LDKほどの家を建て(あるいは日本の建売のようにもう規格が決まってできている物を購入し)生活している人もいます。又そういうエリアではないですが、3〜5LDKの家に住まわれている方もたくさんいらっしゃいます。又マンションなどを購入している方も多いようです。

ですが、ほとんどのフィリピンの人は自分で買ったり借りたりしている土地(ランド land)に、業者に頼んだり、あるいは自分達で家を作りったりします。フィリピンで一般的にみられる家屋は、基本的にはセメントの土台に鉄筋を立て、そこにブロック(これは日本の物と同じです)を積み重ね、その上をセメントで補強していくといった形のものが多いようです。一遍に作りきらずに、お金があるときに徐々に作り足していくというところも少なくありません。

ほとんどの家は、入るとまず日本で言う居間・・・ようするにリビングがあります。フィリピンの家庭は、庶民層を中心に大家族が多く、両親と兄弟・・・時として両親の兄弟はたまた従兄弟、自分達の従兄弟、そして兄弟で結婚している者がいればその連れ添いと子供・・・といったように、両手で数えても足りないということもありますので、必然的にその人達が集まっておしゃべりや食事をするスペースは不可欠ということになります。なおかつ、ひとりもしくは1セットにひとつといったような部屋数はありませんので、夜寝る時はリビングも含め、床に布団を敷いて雑魚寝ということもけっして珍しくはありません。


               


キッチンはリビングに併設されている事が多いようです。*ガスは中流層以上では、プロパンガスを主に使います。それ以下の階層ですと、灯油コンロ、貧困層の場合、薪を使っているケースも珍しくありません。*トイレは水洗の態はしていますが、中流層位までの家屋では、ちゃんと流れてくれるところは少なく、‘ひしゃく’で水をすくって上手に流します。また、貧困層になると、トイレの無い家屋も珍しくはありません。

お風呂は、浴槽にお湯を溜めて入るという日本風のお風呂は、かなり裕福な人の家庭の一部にはあるようですが、一般の家庭にそういったタイプのお風呂はありません。…といいますか、もともと浴槽に入るという習慣がありません。基本的には、庶民は大きめの桶に水を張って、そこから‘ひしゃく’で水被るのが殆どです。中流層以上になると、シャワーを使うケースもありますが、基本的には冷水シャワーで、温水を使う家庭は少数派です。日本の夏のような気候がほぼ1年中続きますので、慣れてしまうと、そういったものでも問題はありません。


              


庶民層では、日本の戦後間もない頃のような、トタン板やベニヤ板他の廃材で作られている家に住んでいる人が多数派になります。フィリピンという国は、都市圏にいなければ仕事はないという思い込みや、そこで生活している身内を頼って、地方からどんどん人が出てきてしまって、人間の数が完全に多すぎますので、住環境はどうしてもよくはありません・・・これはある時期の東京などにも言えたことですが・・・


【 交通機関・移動手段・交通事情 】

日本にあってフィリピンにないもの、それの一番の代表は鉄道網でしょう。遅ればせながら、この頃になってメトロ・マニラの中心部には(一般にメトロ・マニラとは日本で言う東京都に近いもので、ある一都市を指してはいません。マニラと言った場合にはメトロ・マニラ内にあるマニラ市を指し、ここがフィリピンの首都となっています。)高架鉄道ができていますが、それもごく一部でなおかつ朝から晩まで営業はしていません。もちろん地下鉄も地方都市へ行くための長距離鉄道もないと言っていいでしょう。また、フィリピンでは第2の都市であるセブ市周辺であっても、鉄道網は存在しません。…ということで、移動の手段の主なものは下記の4つになります。

バス・・・地方都市への長距離バスや区間折り返しの路線バスとがあります。長距離バスにはエアコンバスといって、なかなか快適なものもあります。路線バスはほとんどが日本で走っていたものが輸出されて、そのバス人生を続けていますので、車外や車内の看板などに日本語がそのまま残っている場合も多く見られます。


      


ジプニー・・・少し前はアメリカ軍の払い下げのジープを改造して、後席部を長くし人がたくさん乗れるようにした車で、この頃はアメリカ軍払い下げのジープがなくなったため、日本車の中古を改造している物がほとんどです。これも区間折り返しで運行しているものがほとんどですが、昔の日本の乗り合いバスのように停留所があるわけではなく、その路線上であればどこでも乗り降りできるといった物で、料金もかなり安いです。フロント部分に行き先の看板が下がっていて、車体後部にも路線番号が書かれている為、それを見て、これだと思ったジプニーに向かって手を振り、停車したところを後部からさっさと乗り込み、降りたいところが来たら車の天井を叩くと、止まってくれます。ちなみにフィリピンの人はジプニーと言わずジープと言う事が多いようです。

タクシー・・・個人で移動するには一番快適でロスの少ない乗り物です。なぜかと言いますと、上に書いたものは全て路線が決まっていて、最終的な目的地にたどり着くまでには何回も乗り換えなくてはいけません。しかも運悪く故障中の車に当たらない限りエアコンが効いています。ただその分料金も高いです。他にセブ周辺では郡部への交通手段として、10人乗り以上ワゴン車の‘Vハイヤー’と呼ばれる乗り合いタクシーも良く利用されています。

トライシクル・・・これは直訳すると三輪車という意味で、その名のとおり小型のバイクのサイドに人が2・3人乗れるような車を付けたものです。近距離の移動にはこれを使うことが非常に多いです。バイクの後部座席も含めると4・5人で乗ることも可能です。料金は非常に安めですので「おいおい、そのぐらいは歩けよ」といった距離でも乗ってしまう人も多いです。これの自転車版をトライショーと言いますが、これは裏路地でよく見掛けます。


              



また、セブ島内の山間部の自動車が入れない地域では、「ハバル ハバル」と呼ばれる、日本で言えば自動二輪(中型バイク)の前後に乗客や荷物を乗せて運ぶ交通手段もあります。

これ以外にも「カレッサ」という一頭の馬が引く二輪馬車がありますが、これは完全に観光用の乗り物です。他にも「レンタカー」があり、これは日本のように車だけを借りるのはなくドライバーも一緒にレンタルしてしまうものがほとんどです。(タクシーを時間決めでチャーターする場合が多いです)早朝などに確実に空港に行くときには、これを使う以外には方法はありません。

で、ここまで来て「マイカー」と言うものがあるということを忘れてしまっていましたが、フィリピンのほとんどの家庭でマイカーがある家というのはありませんので、もしあなたが関係している家庭にマイカーがありましたら、それはラッキーと思って存分に活用ください。

                  


以上のように、鉄道網がほとんど無いという状況ですので、道路は異状に混雑します。

夜中や早朝なら30分ほどで行ける所も、昼間になると確実にその2〜3倍はかかります。それに伴なって排気ガスもたくさん排出されてしまいますので、都市周辺での昼間の移動は快適というのはありえないと考えた方がいいと思います。



【仕事・医療・結婚・近所付き合い編】・・・




このページはリンクフリーですが、画像等への直接なリンク・転載等はご遠慮下さい。